今年もそろそろ終わりですが、この年末年始を利用して読んでいただきたい経済書を選んでみました。今年出版されたものの中からベスト10方式で厳選します。 ●第10位 『日本を救ったリフレ派経済学』(原田泰/日経プレミアシリーズ) 今年の国内経済問題の多くは、アベノミクスの成果と消費増税をめぐるものに終始した感があります。アベノミクスとは、3本の矢から成るもので、具体的には金融政策、財政政策、成長戦略です。アベノミクスの指南役といわれる浜田宏一イェール大学名誉教授(内閣府参与)によれば、それぞれの政策の評価はA、B、Eの順、つまり「ABE(安倍)」だそうです。本書では、最高のA評価を与えられた金融政策の成果を、実体経済の多様な回復傾向として具体的に解説しています。 ●第9位 『官愚の国』(高橋洋一/祥伝社黄金文庫) 筆者の高橋氏といえば当代きっての経済政策通でしょう。本書は2011年に出版されたも