核兵器開発問題を抱えるイランへの制裁措置の一環として、米政府が日本に対し、日本が権益を持つイラン・アザデガン油田の開発から完全に撤退するよう要請していることが分かった。日本側は、来週にも米国が発表するイラン制裁の対象企業の中に、同油田を開発する国際石油開発帝石(経済産業相が筆頭株主)が含まれるおそれがあるとみて、同省幹部を米国に派遣し、協議を進めている。 アザデガン油田はイラン南西部に位置し、イラン政府によると、埋蔵量は260億バレルと世界最大級。日本はサウジアラビアでの採掘権の更新に失敗し、それを補う形でアザデガン油田の開発に乗り出した。しかし、米国は核疑惑を持つイランへの投資に反対。日本側も考慮し、2004年に国際石油開発(現国際石油開発帝石)が75%を持っていた同油田の権益を、06年に10%に縮小させた。 日本は今月3日、国連安全保障理事会で採択された対イラン追加制裁決議を踏まえ