「これまでの出演作とは、ひと味違う現実味を感じた」。主演した本木雅弘さんの埼玉県桶川市の実家では24日、父・昭さん(70)と母・さき子さん(70)が偉業をたたえた。 父親役の峰岸徹さんの身を清め、美しい所作で納棺する本木さん――。昭さんは、「峰岸さんが、まるで自分のように見えた」と振り返る。本木さんは妻と2人の子どもを連れ、年に3度は実家に顔を出す。さき子さんは「思い切り褒めたい」と、帰省を心待ちにしている。 映画は、山形県庄内地方で撮影された。本木さんが演じる納棺師がチェロ奏者として所属するオーケストラのメンバーは、山形交響楽団(山形市)の団員が演じた。同楽団は24日、山形県議会130周年を記念して本会議場で演奏。指揮者の飯森範親さん(45)は「少しはアカデミー賞受賞に貢献できたのでは。風は山形に吹いている」と、冗談を交えてあいさつした。 一方、滝田洋二郎監督の出身地で、構想の原点となっ