「当たり前の政治が欲しい」で、財政問題がテクニカルな議論ではなくて、感情的な精神論に陥っていると批判されている*1。財務省陰謀論が増税反対の背景にありそうなのは感じなくも無いが、それでは「当たり前の増税議論」にならないので、当たり前の事を述べてみたい。 増税反対派の主張が、なぜ説得力を持たないかだ。テクニカルな理由を装って、自身の国家観を隠しているからだと思う。 1. 財政破綻のリスクはある 財政は急激に悪化の一途を辿っており、“破綻”リスクはある(日本の財政関係資料)。1997年にはGDP比100.5%だった債務残高が、2012年には219.1%に達しており、公債金収入が47.9%と歳入のかなりを国債の発行で賄っている。日本には大きな貯蓄超過があるため問題にはなっていないが、債務拡大ペースは由々しきものだ。 外貨建債務の無い日本政府がデフォルトする事は考えづらいが、名目金利を抑えた状態で