オンライン書店のアマゾンが自社の電子書籍端末、「キンドル」を普及させようとしてまず始めたのが、ハードカバーで定価20ドル以上もするような売れ筋の本のキンドル版を9.99ドルで売り始めたことだ。それまでは刊行後間もない売れ筋のハードカバーの本は、アマゾンの最大限ディスカウント枠でも40%引きなので、定価25ドルのものでも10ドル以下になることはなかった。 キンドル版の場合、同じアマゾンのサイトで購入後、1分もしないうちに手持ちのキンドルに自動的にダウンロードされ、読み始めることができる。しかも送料がかからず1冊10ドル以下となれば、数万円もするハードを買うのもやぶさかではない、という気にもなるだろう。 とはいえ、キンドル版の売上げは書籍全体の売上げからみれば、まだまだ数%という1桁の数字だったのである。話題になったとはいうものの、すぐに紙媒体の存在を脅かすような存在ではなかったはずだ。アマゾ
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