現在放映中の『スマイルプリキュア!』(朝日放送系)で9年目を迎えたプリキュアは、女児向けアニメとしては異例の長期シリーズとなっている。これまでの作品を振り返ってみると、シリーズの転機となったのが、1作目の「ふたり」(ないし3人)から大きく人数を増やした、2007年の『Yes!プリキュア5』であることは疑いない。本書『プリキュア シンドローム!』(幻冬舎)は、全シリーズを概観するのではなく、『Yes! プリキュア5』と『Yes! プリキュア5 Go Go!』という「プリキュア5」シリーズ2作の魅力を、スタッフやキャストの言葉で伝えることを目指すインタビュー集である。そこから3作品を経た後の『スマイルプリキュア!』(12年2月より放映)が、キャラクター配置やデザインなど、多くの点で意識的に「プリキュア5」路線を踏襲していることを考えると、まさにちょうどいいタイミングでの出版といえるだろう。 2
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