日米欧などが南米チリのアタカマ砂漠で建設中の世界最大の電波望遠鏡「ALMA(アルマ)」計画で、望遠鏡を構成するパラボラアンテナの最初の1台が標高約5000メートルの山頂に到着したと、国立天文台(東京都三鷹市)が23日、発表した。山すそから計66台以上を順次移設し、12年の本格運用を目指す。 標高5000メートルの山頂で夕日に照らされる日本のアルマ・アンテナ アルマ計画は約20カ国が参加。JR山手線内側の面積の約4倍に当たる約270平方キロの広さに66台以上のパラボラアンテナを並べ、1台の望遠鏡として宇宙からの微弱電波をとらえる。暗黒星雲の内部などを高精度で観測し、宇宙の始まりや生命の起源に迫る観測成果が期待される。 第1号のアンテナは直径12メートル、重さ100トンで、日本の国立天文台が製作し、18日に到着した。標高5000メートルの高地は酸素濃度が薄く作業が困難なため、標高2900メート