●日本でも近年深刻化している迷惑メール(スパムメール)の問題は、インターネット先進国である米国では既に数年前から顕在化していた。迷惑メール対策技術の研究も進んでいるが、スパム送信者やbot開発者は対策に合わせて手法を巧妙化させている。 ●編集部では、米国コロラド州デンバー郊外にあるMX Logic社の本社を訪ね、CEO(最高経営責任者)であるJohn Street氏と、同社のCTO(最高技術責任者)であるScott Chasin氏に、米国のメールとネットを巡る最新状況と、政府やプロバイダーが取る対策の最前線についてインタビューした。 ●今回は、その前編をお届けする。巧妙に“進化し続ける”スパムとbotネット、また電子メールだけでなくICT技術が「ソーシャルエンジニアリング」(個人や家族の心の油断につけこみ、重要な情報を物理的に引き出す)の手法として様々な犯罪に利用されているショッキング