げんざい、「再読強化月間」に入っております。いちばんの理由は金欠ゆえだが、むかし読んだ本はあまりにもすっかり忘れていることが多くて、気になる本はもう一度頭に叩き込む必要を感じるからでもある。 この本は91年に出版された本で、もういまから二十年も前の本だ。 江戸のその日ぐらしの気楽さが喧伝された本で、おおいに自由に焦がれた本だが、そんなうまい話ばっかりだったのかといまはかなり警戒的になっている。 この本が出た時代はバブルの盛りで、豊かになってアメリカから「エコノミック・アニマル」と批判されたこともあって、もっと気楽に自由に生きてもいいのではないかと気運がもりあがり、自由な生き方としてフリーターが注目されていたころだ。そのあと、格差社会や非正規の悲惨さが喧伝されるような世になって、自由や気楽さでその日ぐらしが見れないようになった。 この本で江戸っ子の実働労働は四時間くらいで、朝十時ごろ、おかみ