20240704 - 退屈なエピローグはつづく 2024年初頭、まだ寒い京都のカフェで私は上掲リンクの筆者、ちろきしんさんにお会いする機会を得た。その前には、ちろきしんさんの同人誌制作を少しお手伝いするご縁もあって、その同人誌は90~10年代ぐらいにかけてのビジュアルノベルやエロゲーについて記したものだった。 で、上掲リンク先である。 私がちろきしんさんに「ひと昔前にいたような青年」という印象、それから懐かしさを感じた。上掲リンク先でちろきしんさん自身が書いているように、ちろきしんさんの関心と懊悩はSNS時代の自意識や悩みとして以上に、90~00年代的な自意識や悩みとして現れている。 90~00年代的な悩みや自意識も、いちおう近代に属する産物なのだろう。個人主義的で進歩的で、連続性や統一性のあるひとりの人間の内側で葛藤しがちな自意識、ひいては自己だ。とはいえ近代的な自意識にもいろいろとある