山田ズーニーインタビュー
誰でも、日々、自分の考えを書いたり、話したりしている。でも、「本当に自分の想いを他人にきちんと伝える」ことはできているだろうか。自分の本当の想いを知るには、自分と深く通じていないといけない。そこに孤独さを見て取る人もいる。でも自分を知り、他人と関わっていくことは歓びももたらす。開かれたコミュニケーションには何が必要なんだろう。 山田さんは、『あなたの話は「なぜ通じない」のか』をお書きになりましたが、私たちは書くにせよ、話すにせよ、発すれば相手には通じるものだと考えがちですね。 多くの人は自分の中にある考えや思いはすばらしいというか、ある程度いいものだと思っています。その気になれば人に伝えられるし、わかってもらえると思っています。でも、いざ言葉にしようと思うと、心では思っているのに、あまりに言葉にできないことに愕然とします。 また、なんとか言葉にしてみても、思ったよりも反応が返ってこないから
ほぼ日刊イトイ新聞 - おとなの小論文教室。
Lesson233 生きる実感 若い人と話していると、「実感がうすい」とうったえる。 「本能が弱っていく感じ」 「なにか言っても反応がうすい」 「やりたいことがみつからない」 そして言う、「生きる実感」がほしいと。 いま、生きる意味がみつからないからと、 自分から、ひどく危険な地域に行ったり、 からだを傷つけたり、 「死」と距離を縮めてみて、 そこではねかえってくる分で、 「生きる実感」を確かめようとする若い人もいる。 そういう若い人の痛みは、どこか外のものでなく 自分の内側で響くところがある。 私も、虚無感みたいなものに、 追いつかれてつかまるのが一番恐いのかもしれない。 そういうと、 「なんでズーニーさんが、虚無感に襲われるんだ？ やりたい仕事をしているからいいではないか？ 自分は、まだ何もみつかっていない、なにもない」 と若い人に言われるかもしれない。 でもそうだろうか？ どっちが深
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