【カイロ=村上大介】カスピ海周辺の天然ガスを欧州に送る「ナブッコ・パイプライン」計画の政府間通過協定が13日、トルコの首都アンカラで調印された。ロシア領を通過しない同パイプラインは、欧州のロシアへのガス依存度を低減させるのが狙いだが、ロシアも対抗する構想を進めており、ガス産出国の取り込み合戦が激化しそうだ。 パイプラインはトルコからオーストリアまでの約3300キロを結び、総工費は約79億ユーロ(約1兆130億円)。2014年完成を目指し、輸送能力は年間310億立法メートルとなる。ロシアに25%を依存する欧州の天然ガス消費の5%を賄う。 資源外交を強めるロシアは06年と今年1月、ウクライナへの天然ガス供給を停止し、欧州もその影響を受けたことがあり、ナブッコ計画は欧州のエネルギー安全保障を高めると期待されている。 計画にはトルコ、ブルガリア、ルーマニア、ハンガリー、オーストリア、ドイツが参加。
「トルコ軍もグルジア国境に集結していた」 筆者が昨年(2008年)11月にロシアとの紛争後のグルジアに赴いた際、親しい知人が漏らしたこの言葉が忘れられない。日本では、小国グルジアが北の旧宗主国ロシアに必死に抵抗する姿に注目が集まった。 しかし、軍の動きについて確認はできていないものの、南西に位置するもう1つの地域大国トルコの動きにも大きな注意が払われてしかるべきであろう。 トルコとロシアの蜜月 グルジア紛争からちょうど1年を経ようとする2009年8月6日、ロシアのプーチン首相はトルコを訪問し、首都アンカラでエルドアン首相と会談した。ここで、ロシアの主導するガスパイプライン「サウスストリーム」へのトルコの協力が表明された。ロシア側も黒海から地中海に抜ける石油パイプライン「サムソン・ジェイハン」への原油供給を約束した。
【ウイグル暴動】トルコ首相「大量虐殺」発言 中国との関係強化と国内世論の板挟み バランスに苦慮 (1/2ページ) 2009.7.12 20:53 【カイロ=村上大介】中国新疆ウイグル自治区で起きた大規模暴動をめぐり、トルコのイスラム系与党・公正発展党(AKP)は綱渡りを強いられている。政府は経済大国化する中国との関係強化に動き出しているが、民族、宗教的なつながりのあるウイグル族への同情の世論も無視できなくなっているからだ。エルドアン首相は10日、世論に突き上げられる形で、「一言でいえば、ジェノサイド(大量虐殺)だ」と中国政府の対応を批判した。 今回の暴動では、トルコ政府は国連安全保障理事会での討議を呼び掛けたものの、中国は「内政問題」と反発。こうした状況の中、極右の野党・民族主義者行動党(MHP)や一部のメディアから、首相の「弱腰」を非難する声が上がり、イスタンブールでは10日、亡命ウイ
オーストリアのシュピンデルエッガー欧州・国際関係相(外相)は7日、地元ラジオのインタビューで、トルコの欧州連合(EU)加盟について「EU自身が決める問題だ」と述べ、トルコ加盟を支持するオバマ米大統領をけん制した。オーストリア通信が報じた。 トルコは2005年からEUの加盟候補国として加盟交渉に入っているが、文化的な違いがあるとして、フランスなどが難色を示している。オバマ氏はトルコ訪問中の6日「トルコは欧州の重要な一部だ」と強調し、加盟を支持した。(共同)
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