(2009年12月31日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 今年もまた、フィナンシャル・タイムズ紙の一流の論客が一堂に会し、気紛れな未来と知恵比べした。一部の人は長年かけて積み上げてきた冷静な思考と慎重に築いてきた評判を危険にさらしてまで、2010年を大胆に予想する。昨年の予想が大きく外れ、傷ついた自尊心を癒やすためだけに、すべてを賭ける人もいる。 最優秀賞の受賞者は、世界的な金融・経済危機に対処するために中央銀行がどこまで踏み込むかを正確に予想したクリシュナ・グーハだ。彼と並んで表彰台に立つのは、ゴードン・ブラウン英首相がその座にとどまり、2009年に総選挙を実施しないと正しく予想したフィリップ・スティーヴンだ。 最下位は、原油価格が2009年末に1バレル=40ドルを割り込んでいると予想したエド・クルークス(実際は、その2倍近くの水準となった)。彼と一緒に不名誉にあずかったのは、科学者が