北方四島向けに日本が実施してきた人道支援の受け取り拒否を通告したロシア外務省のデニソフ第1次官は、ロシアのメディアに対し、人道支援は「以前から時代遅れになっていた」と述べた。ロシア外務省が25日に発言を公表した。 第1次官は「わが国は自国領の最果ての住民でさえ支援できる状況にある」と経済復興を誇示し「もし支援が不十分なら(島民は)ロシア政府に要請すべきだ」と指摘。支援は島民が「逃げ場のない状況」に置かれていたソ連崩壊後に始まったが、今や「人道支援を当てにする時代は過ぎ去った」と強調した。 また北方領土問題の解決については「重要なのは先を急がないことだ」と主張。極端な立場を取らず、信頼の雰囲気をつくるのが前提だと従来の主張を繰り返した。(共同)