フィリピンのアロヨ大統領は10日、南シナ海の南沙諸島を自国領土とする法案に署名した。天然資源が豊富な南沙諸島は、中国やフィリピンなど6カ国・地域が領有権を争っている。 法案成立であらためて領有権を主張した形だが、中国政府は11日、在フィリピン大使館を通じて「中国固有の領土で、フィリピンの主張は妥当ではない」と強く抗議した。 国連海洋法条約に基づく海洋資源開発権確保のため領土、領海を明確化する法案。フィリピンのような群島国では、島と島を結ぶ線を引き、その内側に主権が及ぶとされるが、法案は南沙諸島を自国領土とする一方、島と島を結ぶ線の外側に位置付けて事実上「主権外」とし、中国など関係国への配慮もうかがえる。(共同)
今年3月、南シナ海の公海上で数隻の中国艦船が米海軍の非武装音響測定船「インペッカブル」の活動を妨害し、同海域をめぐる米中の緊張感が高まった。この状況は、同じ南シナ海で対立するベトナムと中国との関係を映し出しているともいえそうだ。ベトナムは長年、対米、対中関係の平衡を慎重に保ってきたが、昨今は米国との関係強化へ傾きかけているのだ。 ◇ ■分析 中越両国は、南シナ海域で何世紀にもわたり競合し、石油資源に恵まれた南沙(ベトナム名・スプラトリー)諸島や1974年に中国がベトナム軍から奪取した西沙(同・パラセル)諸島の領有権を互いに主張してきた。 そして昨年、この領有権争いが再燃した。ベトナム国営石油会社ペトロベトナムと業務提携し、南沙沖の油田調査を行っていた米国と豪州の石油会社に対し、中国が警告したのだ。米軍がフィリピンのクラーク基地、スービック基地から撤退した1992年に中国が主張した南
2007年12月16日、ベトナムの首都ハノイ(Hanoi)で、国旗を掲げ南沙諸島(Spratly Islands)と西沙諸島(Paracel Islands)の領有権を主張する中国に抗議する人々。(c)AFP/Frank ZELLER 【12月16日 AFP】ベトナムの首都ハノイ(Hanoi)とホーチミン(Ho Chi Minh)で16日、1週間前の9日に続いて南沙諸島(Spratly Islands)と西沙諸島(Paracel Islands)のベトナムの領有権を主張する数百人規模のデモが行われた。 ハノイの中国大使館前には約300人、ホーチミンの中国領事館前には約100人が集まったが、警察に阻止された。 9日のデモは警察に容認され1時間ほどで解散したが、2日後に中国政府がベトナム政府に抗議したため、警察は今回のデモを厳しく取り締まった。 両諸島については中国とベトナム以外にも数か国が領
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く