金融政策、財政政策、成長戦略の「3本の矢」で経済回復を目指すと宣言した安倍晋三首相。この「アベノミクス」において金融政策の柱となるのが、インフレターゲット(物価上昇率目標)を2~3%に定め、大胆な金融緩和によって、デフレと円高から脱却するというシナリオだ。市場ではこのシナリオを好感して円安・株高が続く一方、物価上昇を不安視する声もある。果たして、日本は「失われた20年」を取り戻すことができるか。安倍政権が進める金融政策の理論的な柱となっている浜田宏一・内閣官房参与(米エール大学名誉教授)に、日本再生の鍵を握る金融政策のポイントを詳しく聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 編集長・原英次郎、小尾拓也) はまだ・こういち 経済学者、米エール大学経済成長センター名誉教授。1936年生まれ。神奈川県出身。東京大学法学部・経済学部卒。東大とエール大で経済学修士、エール大で経済学博士取得。東大経