1999年にパニック障害を発症した、シンガーソングライターの円広志さん。パニック障害は突然理由もなく、動悸やめまい、窒息感、手足の震えといったパニック発作を起こす精神疾患だが、検査だけでは原因がわからず、診断がつくまでに時間がかかることも多いという。パニック障害と20年以上の付き合いになるという円さんに、症状との向き合い方について、時事YouTuberのたかまつななさんが聞いた。 (取材:たかまつなな、編集協力:塚田智恵美) 「まっすぐの道路が怖い」ある日決壊した不安感 ——ご自身がパニック障害だとわかったのはいつ頃ですか? 円:本格的におかしいと思い始めたのは、40代の前半くらいかな。30代の後半から、それらしい症状はあったんですよ。疲れが溜まっているときに運転すると、トンネルがちょっと怖いとか。そうした症状がある日突然、許容量を超えて、ダムが決壊するみたいにばーっと溢れてしまった。 —