◇KAORU TAKAMURA <新連載「新 冷血」にも登場する警視庁刑事、合田雄一郎。彼はかなりの本好きである> 合田というのは、わたくしたちの世代が持っている、「大人とはこういうもの」という最低限の価値観を共有している、最後の世代かなと思っています。つまり、自分の生活範囲の外に広い大きな知の世界があって、できることなら本を読んだり人の話を聞いたりしながら知識や教養を身につけていきたいと考えている。1960年生まれくらいまでですかね、共有しているのは。 彼は朝早くて夜遅い仕事だし、本を読むのは電車に乗っている時間しかない。だから移動時間というのが貴重です。まさか携帯電話でゲームなんてしないでしょうから。 <高村さん自身、知ることが楽しいという> 高校時代は理系文系関係なく全教科やりましたし、大学(国際基督教大)はクラスが4~5人で、代返なんてない学校でしたから、4年間徹底的に勉強しました