IPv4アドレスの延命策の一つとしてISP(インターネット・サービス・プロバイダー)が導入を検討しているLSN(Large Scale NAT)について、ある家電メーカーがデジタル家電製品にLSNがどういう影響を与えるか実証実験を行った。その結果、一定の条件が重なるとインターネットサービスを正常に利用できなくなるなどの影響が確認された。この実験を行った技術者は、ユーザーのトラブルを最小限に留めるためには、「ISPはいつからLSNを導入し、どういう影響があり得るかといった情報をオープンにすることが望ましい」と指摘した。 LSNは、今後在庫が不足するグローバルなIPv4(IPv4-g)アドレスを、複数のプライベートIPv4(IPv4-p)アドレスに変換することで、在庫の消費を抑える。2011年にも在庫がなくなると見られているIPv4アドレス延命の有力策として、ISP各社が導入を検討している。