大学生の就職状況は、売り手市場が続いている。大学通信は毎年、医学部と歯学部の単科大学を除く全大学に就職状況アンケートを実施している。今年は現段階で566校から回答を得た。 「実就職率」は大学院進学者を除いて算出 一般的に就職率というのは、就職者数を就職希望者数で割って算出したものだ。政府もこの就職率を統計数字として使っている。しかし、これだと就職希望者が卒業生数よりはるかに少ない場合など、実態を反映しているとは言い難いケースが出てくる。 そこで「実就職率」として、就職者数÷(卒業生数-大学院進学者数)×100で算出したデータを使い、その中で卒業生数が100人以上で、実就職率が高い順に並べた。 実就職率は全体平均で86.6%となり、前年を2.2ポイント上回った。2008年秋に起きたリーマンショックが、企業の採用にもっとも影響したのは2010年だ。就職氷河期といわれたこの年、大学生の実就職率は