国が今年から定めた「津波防災の日」の5日、東日本大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県などで防災訓練が行われた。 宮城、福島県では「震災対応が一段落しておらず、手が回らない」(宮城県名取市)などとして実施されなかった。 津波防災の日は、1854年11月5日(旧暦)の安政南海地震で、稲束に火をつけて村人を高台に導いた村があったことにちなみ、6月に成立した津波対策推進法で位置づけられた。 岩手県ではこの日、沿岸部など13市町村中4市町村が訓練やシンポジウムなどを予定。このうち野田村が午前6時から住民の避難訓練を実施した。大船渡市は午前8時半から、太平洋沿岸に大津波警報が発令された想定で、市役所と沿岸7地区との通信訓練を行い、無線で情報収集できるかを確認した。大阪市でも東南海・南海地震の発生を想定して避難訓練が行われた。