ヨハネス・フェルメールの生涯と全作品はこちら 『音楽の稽古』は窓から差し込む光の中で楽器の練習をする女性と指導者が描かれたヨハネス・フェルメールの風俗画。 1662年~1664年頃に制作された油彩画で、フェルメールのパトロンだったピーテル・クラースゾーン・ファン・ライフェンが所有していた絵画コレクションのひとつです。現在はイギリス王室ロイヤル・コレクションが所有し、ロンドンのセントジェームズ宮殿に所蔵されています。 鑑賞のポイント 女性が練習しているのはヴァージナルというチェンバロの一種の鍵盤楽器。フェルメールの作品では『ヴァージナルの前に立つ女』『ヴァージナルの前に座る女』『ヴァージナルの前に座る若い女』などでも見ることができます。 『音楽の稽古』に描かれているヴァージナルはルッカース製のもので、蓋には「音楽は喜びの伴侶、悲しみの薬」という意味のラテン語が記されています。 壁に掛かった鏡