◆モルガンと合併検討 米金融危機が日本の証券再編にも波及し始めた。三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)が、傘下の三菱UFJ証券と米証券大手モルガン・スタンレーの日本法人、モルガン・スタンレー証券を合併させる検討に入った。実現すれば、法人向け業務では野村ホールディングスに匹敵する国内最大級の証券会社が誕生、証券業界の勢力図が塗り替わることは必至だ。 三菱UFJは、米金融危機で経営不安が浮上した米モルガンと資本業務提携で合意しているが、日本国内の証券業務でも強固な関係を結ぶことになる。 ◆相乗効果に期待 三菱UFJ証券は、債券の引き受けなど法人向け業務に強みをもつ。国内外に約130カ所の営業拠点を構え、約6500人の従業員を抱える。一方、モルガン・スタンレー証券は、機関投資家を対象にした資産運用や不動産ビジネスに注力。従業員数は日本全体で約1600人。 両社がタッグを