かぐや姫はいいました 「私の願いを叶えてくれた方に、私はお仕えしたいと思います」 彼女は石作皇子に壊れない推進系システムが欲しいといいました。 車持皇子には「月の裏側から通信が出来るシステムが欲しい」と。 つづけて右大臣阿倍御主人には複雑な月軌道の熱条件でも耐えられる熱防御系 大納言大伴御行には3トンの衛星を月に打ち上げられるロケット 中納言石上麻呂には38万キロ彼方との通信が可能な超長距離通信アンテナを 作ってくだされといいました。 「出来ないはずがないでしょう」かぐや姫の言葉に公家達はあきれてしまいました。 それら皆この世界に存在しない伝説のものばかりなのですから。 そうは言ったものの、それでもなお彼らは考え続けます。 「彼女をモノに出来ないのなら生きている意味も無いと」 ----------------------------------------- 「かぐや」は今この瞬間も月を回