2010年08月25日10:29 カテゴリ科学/文化 砂漠化する日本 バブル初期に、「篠山紀信、東京を飛ぶ」という番組をつくったことがある。ヘリで篠山氏と一緒に飛んで45分間すべて空撮という前衛的な番組だったが、一緒にラッシュを見ていたとき、彼が「東京砂漠っていうけど、空から見ると本当に砂漠だね」とつぶやいた。いま思えば、これがバブルの原因だった。 ニューヨークの空撮を見ると、高層ビルが樹木のように見えるが、東京では、まるで砂粒をばらまいたようにどこまでも低層家屋が広がっている。借地借家法で借地権の保護が強すぎるため、再開発が進まないのだ。土地を買っても借地人が立ち退かず、裁判をやっても、集合住宅など多くの店子の権利関係が錯綜しているときは10年以上かかる。 ところが80年代後半に、金融の超緩和で過剰流動性が不動産に流れ込んだ。その資金を使って不動産業者やゼネコンが底地買いをし、店子を追い
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