佐渡トキ保護センターの金子良則獣医師(51)の博士号取得を記念した講演会が21日、新潟県佐渡市内で開かれた。 集まった約300人を前に、金子獣医師は「トキにはまだまだ分からないことばかり」と、トキの生態の不思議さについて話した。 金子獣医師は1991年から同センターに勤務。敏感なくちばしを横に振る、トキ独特の餌探しの特徴を論文にまとめ、今年1月に京都大学大学院から博士号を受けた。 講演では、鳥類の中でもトキだけといわれている繁殖期入りを示す「生殖羽」や、孵化(ふか)間近の卵をつついて壊してしまうなど、子育てに苦戦するトキの様子を紹介。また、トキのつがいは一生添い遂げるといわれているが、金子獣医師は「トキはスケベな鳥。野生の数が増えてくれば、浮気や相手を替えることもあるのでは」との推論を披露した。 会場からは「放鳥のトキに付ける発信器は必要なのか」「弱っているトキを見かけた時の対処は」などの