【カイロ=田井中雅人】昨年12月にバグダッドを訪問したブッシュ米大統領(当時)に靴を投げつけたイラク人記者ムンタゼル・ザイディ服役囚(29)が15日にも釈放される見通しとなった。ザイディ氏の家族が朝日新聞イラク人助手に明らかにした。 ザイディ氏は当初、禁固3年の判決を受けたが、その後、禁固1年に減刑。模範囚であることから、さらに早期釈放されることになった。 米国のイラク占領に抗議した「英雄」としてたたえるアラブ諸国では、釈放を前に祝賀ムードが漂っている。ザイディ氏の家族によると、本人が所属するテレビ局からは高級住宅、カタール首長からは純金の馬の彫像、リビアの最高指導者カダフィ大佐からは最高栄誉章を与えるとの約束があったほか、スポーツカーや資金提供の申し出、求婚も相次いでいる。 イラクの複数の政党からは、来年1月の国民議会選挙への立候補を打診されている。本人は人権団体などで女性や孤児の