衰弱した子ザルを抱く9代目ボスのアサツユ=8日、兵庫県洲本市畑田組、淡路島モンキーセンター提供 兵庫県洲本市にある野生ザルの見学施設「淡路島モンキーセンター」で、9代目ボスのアサツユ(20歳、オス)が衰弱した子ザルを親代わりに介抱している姿が観察された。アサツユは弱いサルにも優しく、群れで人気がある。専門家は、ニホンザルの寛容性を解明する重要な手がかりとして注目している。 子ザルは7月30日生まれのオス。母親が面倒を見なくなったため、十分にエサを食べることができず、歩けないほど弱っていた。 延原利和所長(55)は今月8日、アサツユがこの子ザルを抱いて柏原山(標高569メートル)からセンターに下りて来るのを見つけた。子ザルを抱き続け、毛繕いをして介抱していたが、13日に再び群れがセンターに現れたとき、子ザルは見あたらなかった。山中で死んだとみられる。 研究者の間では、淡路島のニホンザ