武田薬品の長谷川閑史社長は11月12日、都内で開かれた日本医薬品卸業連合会主催の医薬品卸業経営セミナーで講演し、卸経営が苦境に陥った一因の過剰な価格競争に触れ、「絶対にやってはならない」と一喝。卸経営陣が強い姿勢で対処するよう強く求めた。講演では、11日の行政刷新会議、日本製薬団体連合会が提案する新薬価制度の議論の見通しにも言及した。 同社長は、卸側の流通改善への努力に敬意を示しつつも、「再編でかなりの寡占状態になってきているにもかかわらず、停滞する国内市場で、価格で勝負してシェアを取ろうという不届きな考えをお持ちのところがあるように見受けられる。これは絶対にやってはならない。お互いに体力をつけた段階でやると、やったらやり返せとなり、お互いに足を引っ張り、市場を縮めあう。長い目で見ても国民の利益にもならない。我々が血がにじむような努力と膨大な時間と金をかけて生み出した製品が、シェア競争のた