経団連の住宅政策委員会(宗岡正二委員長、関口憲一共同委員長)は12日、東京・大手町の経団連会館で会合を開催し、建築家の迫慶一郎氏から、震災復興に向けた被災地での新しい住宅のあり方を含めた「東北スカイビレッジ構想」について説明を聞くとともに、意見交換を行った。概要は次のとおり。 ■ 構想の趣旨 日ごろ、中国を拠点に活動しており、四川大地震を受けて、現地の子どもたちのために日本の先端技術を用いた学校を設立するプロジェクトを進めてきた。そのようななかで東日本大震災が発生し、被災地や日本への貢献につながる現実的な震災復興策を考えたいとの思いに至った。 政府が出している高台移住方針に対して、「それでは平野部は人が住まない場所にしてしまうのか」という疑問が、“スカイビレッジ”を考えた発端である。被災地の沿岸部には標高10m以下の地域が大規模に広がり、高さ20mの防潮堤を築くのは非現実的であるため、平野