意図が伝わらない設計書には,情報の不足,余計な内容,表現のミスがある。こうした問題を解決するための現場の対策を紹介する。取り組みはそれぞれ異なる。だが,意図を伝えたいという思いは共通だ。 「情報の不足,余計な内容,表現のミス。意図が伝わらない設計書によくあるのはこの三つだ」。こう指摘するのは,日立製作所の石川貞裕氏(プロジェクトマネジメント統括推進本部 担当本部長)。石川氏は「現場ではこうした点を改善するための対策が必要だ」と強調する。では,設計書には具体的にどのような不備がよく見られるのか。最初にこの点を明らかにしておこう。 まず情報が不足している設計書。図1左の画面レイアウトがその例だ。画面の構造を視覚的に示し,操作したときの動きを個条書きで示している点はよい。だが,型やけた数といった画面項目に関する重要な情報がない。富士通の廣瀬守克氏(SI生産革新統括部 担当部長)は「特に画面を操作
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