ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 自分がただの駒にすぎないと知らされたとき、人は何をどう感じ、どんな反応を見せるのだろう。しかも、重要な使命を担っていると信じこんでいたとしたら。ボリスの場合は沈黙と拒絶だった。無理もない。ぼくは初めてボリスに少しだけ同情した。あくまでも少しだけだ。 インシデントZ前、プログラマはペットボトルのキャップのようなものだ、と諦めたように言った人がいた。彼の持論では、プログラマに限らずシステム屋は、ユーザ企業の担当者から見れば、システム導入までの間、スペック通りの性能を発揮してくれればいいだけの道具、それも取り替えのきく道具に過ぎないのだそうだ。実直な性格で、ぼくより10 年以上長くこの業界に棲息してきた人であり、仕事の上では元請けとの仲介役として頼りにしていたから、あえて反論するのは差
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