福島県の自治体別の除染進捗率(2012年度分) 【森治文】環境省は8日、放射線量が高く住民が避難している福島県の11市町村で国直轄で行う除染の進捗(しんちょく)状況を初めて公表した。着手した4市町村でも、飯舘村の宅地は2012年度計画分の1%にとどまるなど大幅に遅れている。来年3月の除染完了の目標達成は厳しい状況だ。計画を見直す可能性もあり、除染の難しさが浮き彫りになった。住民の早期帰還もずれ込む恐れもあり、生活再建や復興に大きな影響を与えそうだ。 環境省は昨年1月、国直轄除染の工程表を公表。年間の積算線量が50ミリシーベルトを超える地域と森林の多くを除き12〜13年度の2カ年で宅地や農地、道路、宅地に近い森林などの除染を完了させる計画だった。 今回示されたのは12年度の進捗状況=表。年度内に一部でも除染を終える目標を立てたのは6市町村だが、川俣町と南相馬市は本格的な作業すら始まって