「二度とこんな悲劇は見たくない」。3・11には誰もがそう思った。だが、いまこの瞬間にも、列島直下では異変が進行している。この世の終わりに見えた大震災すら、実は〝始まり〟に過ぎないのだ。 来る時期が早まった 「今後、首都圏直下型を含めて、大きな地震が複数回、起きる可能性があります。2011年3月11日の東日本大震災以来・・・・・・というより、正確には1995年の阪神・淡路大震災から、日本列島は地震活動が活発になっているのです」 こう語るのは、東海大学海洋研究所地震予知研究センター長の長尾年恭教授である。 長尾教授の専門は、固体地球物理学、地震電磁気学、地震防災など。大学院在学中に南極越冬隊などに参加し、その後、金沢大助手などを経て、現職に就いた。地震予知研究の第一人者の一人であり、前兆現象の研究者としても知られる。 その長尾氏が、「近い将来、大地震が起きる可能性がある」として、警告を発してい