現在、シネカノン有楽町、渋谷シネ・アミューズなどで公開中の映画『ヤング@ハート』のパンフレットに原稿を書いてますので、是非、読んでやってください。 『ヤング@ハート』を観ていて、今から20年ほど昔、みうらじゅんさんとカラオケ・バーに行ったことを思い出した。 生バンドがリクエストで演奏してくれる店だった。いいスーツを着た中年のビジネスマンがジョン・レノン・バージョンの「スタンド・バイ・ミー」を歌った。英語の発音が良くて歌も上手かった。ところが泥酔したみうらさんが「お前、ロックじゃねーよ!」と叫んでステージ上の彼につかみかかろうとしたのだ。僕らに羽交い絞めにされたまま、みうらさんは叫び続けていた。「ロックじゃねーよ!」と。 何がロックで、何がロックじゃないのだろうか。 『ヤング@ハート』でお年寄りたちが歌うロックは、ある意味「やらされている」にもかかわらず、なぜ、あんなにもロック・スピリットに