「何学者ですか?」と聞かれると答えに窮する。まあお茶を濁した感じで「経営学者」というしかない。だが、私は「情報の価値とその収益化」というのが長きにわたる研究テーマであって、そのなかでネットサービスの流行廃りやそこでのカルチャーも気になるし(社会学者や人類学者的視点)、ネットビジネスのビジネスモデルや財務諸表、あるいはオープンソースの組織論も気になる(経営学者視点)人間だ。 Webの世界を徘徊すること自体も嫌いじゃないし、情報のことを考える上で、萌芽的現象が現れやすいWebの世界とは今後もつきあっていく可能性が高い。でもWebを離れて全然別の具体的ケースに入れ込むようになる可能性はある。では、もし私がWebの世界から離れていくとしたら、何がきっかけになるのか。ということをこの「デジタルネイティブが世界を変える」を読んで考えることになった。 デジタルネイティブが世界を変える 作者: ドン・タプ