夫婦間のセックスレスは当たり前、恋人のいる若者は減少し、童貞率は上昇中——。そんな日本人の性意識の変化を大胆に、真摯に語り合った『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』(湯山玲子+二村ヒトシ)が2月6日に文庫で発売になりました(解説は、哲学者の千葉雅也さん)。単行本発売時より、より現実のものになった本書の内容を、一部を抜粋してお届けします。 恋愛にもセックスにもメリットがなくなった 湯山 まず、二村さんとは、セックスに対する絶望について話したいですね。好きモノのふたりが対談するならば、セックス礼賛となりそうなんだけど、これが違うんだなぁ(笑)。いくらAVが会話に出てきても恥ずかしくない程度に一般的になり、セックスレス、童貞率の増加を憂いながらも、世の中全体は「セックスは、無理して自分の人生に取り入れなくてもいいんじゃないか」とあきらめの傾向にあると思う。実際、この国は長い間、女性は
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