米ニューヨーク市で昨冬ネコの間で大流行したインフルエンザウイルスは、鳥由来のウイルスが哺乳類の呼吸器でよく増えるように変化していたことを、東京大学などの研究チームが実験で確かめた。専門家は、ネコはヒトと接する機会が多く、ネコインフルエンザがヒトの間で流行する可能性もあるとし、監視が必要だと指摘している。 昨冬、ニューヨーク市の動物保護シェルターのネコ500匹以上がインフルエンザにかかった。また、治療にあたった獣医師が感染して軽い症状が出た。研究チームがウイルスを分析すると、米国内の鶏肉を扱う市場で見つかっていた鳥インフルエンザウイルスが、ネコの鼻や気管、肺でよく増えるように変化したものだった。 動物実験で感染の仕方を調べると、ネコ同士は接触しなくてもくしゃみなどのしぶきで感染した。インフルエンザウイルスに対してヒトと似た反応を示すフェレットでは、接触した場合だけ感染した。これまでのところ、