asahi.com（朝日新聞社）：革命の熱狂いずこ、ユーシェンコ大統領惨敗 ウクライナ - 国際【キエフ＝星井麻紀】１７日のウクライナ大統領選で、２００４年の「オレンジ革命」を主導して国民の熱狂的な支持を受けたユーシェンコ現大統領（５５）が、敗退した。政争やロシアとの対立で国民の政治不信を招き、表舞台を去ることになった。陣営は１８日、議会選挙への立候補の可能性に言及した。 オレンジ革命は、それまで１０年続いたクチマ政権の腐敗や言論弾圧に嫌気が差した国民が支持。民主化を望む欧米諸国の後押しもあった。 だが、閣僚間の不和や権力闘争が続き、銀行家出身で政治手腕に欠けるユーシェンコ氏は、野党・地域党と政治協定を結ぶ妥協を余儀なくされた。これに国民は幻滅。官僚の統制も利かず、汚職はクチマ政権より横行した。 世界金融危機が脆弱（ぜいじゃく）な経済基盤を直撃。エネルギー供給源のロシアとの対立も先鋭化した。政治評論家のポグレビンスキー氏は「国民の期待が大きかっただけに不信が広がるのも早かった」
