ここ10年、もしかしたら5年くらいの傾向として、一般小説のライトノベル化がある。 ライトノベル作家が一般小説に進出するという形で始まり、気づいたらかつてはラノベとして扱われていたような作品が一般小説として出版されるようになる。米澤穂信、有川浩、冲方丁、桜庭一樹などがここに当たる。今では彼らもラノベ作家とはみなされないだろう。そして次第に、かつてはライトノベルとして出てきたような作品が最初から一般小説として出るようになる。似鳥鶏、仁木英之、森見登美彦、機本伸司あたりは、世が世ならラノベ作家としてキャリアをスタートしていただろう。一般文芸から出た作家がライトノベル的な作品を、表紙がアニメ絵だったりキャラの立て方がライトノベル風だったりする作品を、文庫という形で出すことも増えてきた。 それと同時に、ライトノベルと定義される作品群は次第に先鋭化し、表紙はより萌え萌えになり、話はより典型をなぞるよう
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