日本サッカー協会やJリーグは、たとえば渡航費の一部を負担する、ゴールデンウィーク中の試合を1試合延期するといった工夫は続けている。そこをもう一歩も二歩も踏み込んで、「本気度」を増してほしい。 AFCチャンピオンズリーグ。2002年に欧州のUEFAチャンピオンズリーグを模倣する形で創始されたこの大会で、日本勢が苦しんでいる。07年大会を浦和が、08年大会をG大阪がそれぞれ制して以降、Jリーグクラブのファイナル進出は皆無である。「なぜ勝てないのか、どうすれば勝てるのか」。『J論』では、このテーマを掘り下げてみたい。今回は広島の番記者として651試合連続帯同取材を継続中の中野和也氏がACLの本質的な問題について考察する。 ▼露呈したクラブ任せの限界点 本気か、否か。 JクラブがACLで勝てるかどうかは、そこに尽きる。 もちろん、出場する各クラブはみんな「本気」である。たとえば広島は、ワイドのポジ