ナポリのサルトリアが日本でトランクショーをする。最近では全く珍しいことではなくなったけれど、これはある意味客のグレードが下がったことでもあると思う。 なぜか。 僕は別にトランクショー否定派ではないが、サルトリアに対する敬意は減っていると思うからだ。 昔、まだ新宿伊勢丹やストラスブルゴやその他色々な店がトランクショーを頻繁にやっていなかった頃、日本人はナポリまで服を仕立てに来ていたという。 それはナポリのサルトリアから聞いた話だ。 しかしトランクショーが日本で頻繁に開催されるようになってからは、新しくナポリへ来る日本人はほとんどいなくなった。 だけどそれで本当にいいのだろうか。 サルトリアは、ただのブランドではない。 ナポリのそれぞれのサルトリアにはそこにしかない雰囲気があり、そこの空気の中で対話をしながら作り上げるものこそがスミズーラだった。 サルトリアには職人たちの思い思いの家具とかオブ