2015年4月、チッチオは青山の一等地に念願だった自身のサルトリアをオープンした。4人のチームを組み、年間約100着をこなしている。今や世界中のウェルドレッサーたちが彼のスーツを仕立てにやってくる。香港のThe ArmouryやソウルのVilla del Coreaなど、世界が注目するショップでのオーダー会も定期的に行っている。今やチッチオはアジアのクラシックシーンにおけるヒーローなのだ。 2016年1月、本誌が発売される頃に、チッチオは約10年ぶりにナポリの地を踏む。修業時代はナポリでの生活を謳歌できず、苦しかった思い出しかないそうだが、改めてナポリの街を見て、彼は何を感じるのか。今年のチッチオは、さらなる進化を遂げるに違いない。