スラックス。切れ味のある一本。 洋服は自動車に似ている。どちらも足回りが大切だから。 服部晋 ANSNAMの中野さんと某パリのモデリストの共作ブランド、フェンダール。始動したのは2019年の12月。翌年3月、COVID-19が騒がれ出した頃に世に出た。現在はワンタックのモデルが新しくリリースされている。 これは1stのノータックのもの。1stはチノとスラックスの2モデルで、生地を選んでパターンオーダーと言った具合だった。チノはテーパードというかシャープなラインを描き、スラックスは膝下からストンとしたシルエット。 ブラウンのウール。斜めに走る地の目が目立つ。ブラウンでこれだと、さも”おじいちゃんのズボン”といった感じで良いなと思っていた所、中野氏がドンズバで「おじいちゃんのズボンみたいですよね」と脳内を読み取ったかのように言ってくる。流石としか言いようが無い。 フロントポケットの袋布は生成綿