児童虐待の相談対応件数は、2015年には10万件を超えました。この相談対応件数というのは、児童相談所が虐待通報に対して、対応し書類が残ったものが一件とカウントされます(よってイタズラ電話などは含まれません)。すなわち、毎年10万件の虐待相談に関連する書類が児童相談所内で作成されているということになります。 ただし、虐待が本当に増えているのかどうかについては注意が必要です。というのも、次の図にあるように、虐待によって亡くなってしまった子どもの数は2006〜2008年頃から下落しているからです。 よって、この虐待相談対応件数の増加は、私たちが児童虐待により多くの関心を割くようになった結果、通報件数が増え、子どもが最悪のケース(死亡)から免れることできたことが、数の下落につながったのかもしれません。 また、児童虐待について話をする際に、私たちは往々にして虐待をする親を非難してしまいがちです。確か