街のあちこちに今もなお、昭和から抜け出したようなレトロな喫茶店が「早く見つけて」とかくれんぼをするように佇んでいます。 18きっぷの旅で足を延ばすことの多かった福井県。 敦賀駅と福井駅しか散策したことがなかったので、その間で途中下車しようとメガネの聖地・鯖江駅で降りたのは2015年10月のことでした。 私はスマホを持ちはじめたのが2016年と遅く、旅の情報は事前に調べるか現地の観光案内所で聞くというRPG方式を採っていました。 この日も駅前の観光案内所で「モーニングを食べられる古い喫茶店はありますか」と聞いて教えてもらったのが、徒歩5分ほどの「マロン三世」という店。 「マロン三世……面白い名前……」と思いながら店を目指すと、ロードサイドにでかでかと見たことのあるロゴが現れます。 既視感のあるロゴ。モンキー・パンチ先生が経営しているのかな。 扉を開けてみると壁一面に広がった庭園の風景写真が目