秋の味覚の代表魚、サンマが早くも店頭で幅を利かせている。節約志向の消費者ニーズをとらえようと、スーパー各社が昨年取れた割安な冷凍物を頻繁に特売。安さに加え保存技術の向上で、「取れたてと勘違いする客がいる」(スーパー関係者)ほど身質が良いことも人気の要因だ。 イトーヨーカ堂は大型連休明けの7日、解凍したサンマを特売商品として1匹58円で店頭に。秋に生鮮物が大量に漁獲される時よりも大幅に安く、定番品のサケ切り身などに比べてもほぼ半値の水準。行楽などで家計の出費がかさんだ直後だけに、「お買い得感を最優先した商品で客にPRしている」(広報)という。 首都圏では最近、同社のほか西友やコモディイイダなどがサンマを1匹50円前後で販売。例年、アジなど旬の魚に押されて脇役に回るが、「今年は安さを打ち出せる魚が少ない」(都内の中堅スーパー)ため、目玉商品に昇格した。 サンマ人気を裏付けるように首都圏の