ロンドン五輪3位決定戦。佐野の守備はたびたびチームを救った ロンドン五輪で28年ぶり銅メダルを獲得したバレーボール全日本代表の佐野優子選手が、トルコ1部リーグのガラタサライ・スポル・クリュビュに移籍することが発表された。ガラタサライはイタリア代表監督も務めるマッシモ・バルボリーニ氏が監督を務め、イタリア代表のロビアンコ、ジョーリ、元キューバ代表のカルデロンらを擁する強豪だ。 佐野は小学校4年でバレーを始め、元全日本代表の中西千枝子にそのレシーブ力を認められて、1998年にユニチカにレシーバーとして入社。この年にルール改正により新設されたリベロに転向した。身長159センチの佐野選手にとっては、まさに天職となった。2000年にはユニチカ廃部のために東レにチーム全体で移籍する。2002年に全日本代表に初選出され、世界選手権に出場。2003年に移籍を求めて退部したが、東レの同意書が得られなかったた
ロンドン五輪ではバレーボール全日本女子主将を務め、チームの28年ぶりの銅メダル獲得に貢献した荒木絵里香。「振り返る間もなかった」というわずかな時を経て、11月17日にはV・プレミアリーグ女子大会が開幕する。 連覇を目指す東レアローズのキャプテンとして、エース・木村沙織(ワクフバンク/トルコ)の抜けたチームをどう引っ張っていくのか。ロンドン五輪までの道のり、そして来るVリーグへ向けた抱負を荒木選手に聞いた(取材日:10月21日)。 ■今までにはなかった感覚で楽しめている ――ロンドン五輪閉幕から2カ月余りが過ぎました。「振り返る間もない」とおっしゃっていましたが、間もなくVリーグも開幕します。現状はいかがですか? 休みをいただいたので、その間にロンドンのことや、これからのこと、いろいろと考えるのかと思っていたのですが、休みは休みで何も考えず(笑)。気がついたらリーグの開幕が近付いている感
8月7日の準々決勝で世界ランキング3位の中国に勝利し、24年ぶりのベスト4進出を果たした日本(世界ランキング5位)。メダルをかけた9日の準決勝では、世界ランキング2位のブラジルに挑む。 「このチームはほんとにブラジルを目標にしてやってきましたから、ここで対戦できるというのは幸せです」 準決勝の相手がブラジルに決まった直後、大久保茂和コーチは言った。 北京五輪女王のブラジルは、眞鍋ジャパンが指標としてきたチームだ。特に攻撃面。日本の選手たちはよく、「コート上の4人のスパイカーがシンクロして、すばやく同時に攻撃を仕掛けなきゃいけない」と口にする。それはもともとブラジル代表を手本として、日本が磨いてきたものだったのだ。 眞鍋ジャパン発足以来、ずっとブラジルを手本に成長してきた。 2008年12月の眞鍋政義監督就任以降、日本はブラジルと戦うことで自分たちの力をはかり、ステップアップしてきたようなと
死闘の末、五輪切符を掴んだ眞鍋ジャパン。その“ラストピース”が埋まった。 他を圧するスピード、経験に裏打ちされた技術。仲間の信頼と期待を背に、 全日本史上最強の“ママさんプレーヤー”が、8年ぶりの大舞台で躍動する。 女子バレーボール日本代表の眞鍋政義監督は、「世界のどこにもない、速く、バリエーション豊かな攻撃を追求する」とロンドン五輪での戦略を語る。その鍵を握るのが、ミドルブロッカーの大友愛だ。 大友はスピードと高さがあり、難しい体勢からでも得点につなげられる技術も身につけている。決定力のある大友が前衛にいれば、相手ブロックがそこに引きつけられるため、サイドの選手はブロックの薄い、楽な状態でスパイクを打つことができる。 しかし昨年9月に大友が右膝前十字靭帯を損傷し離脱してからは、日本の攻撃がサイドに偏った。相手は的を絞りやすくなり、五輪最終予選ではエースの木村沙織や江畑幸子に、相手ブロック
Number誌の特別連載「LONDON CALLING~ロンドンが呼んでいる~」。 7月27日の五輪開幕に向け、このシリーズを全文公開していきます! 今回はバレーボール女子日本代表、不動のセッター・竹下佳江。 14年間にわたってチームを牽引してきた彼女の悲願はもちろん、メダル獲得。 今まで蓄積してきた経験をすべてぶつけて、最後の五輪に挑む。 Number807号(7月6日発売)で、159cmの「小さな巨人」が語った決意とは。 薄氷を踏む思いでロンドン五輪の出場切符を手に入れた全日本女子バレー。昨年末のW杯では、“世界の2強”といわれるブラジル、アメリカをストレートで破った残像があったせいか、5月末の世界最終予選(OQT)で苦戦するとは誰も予想しなかった。 いや、一人だけいた。代表歴14年のセッター竹下佳江である。今年4月、全日本メンバーが招集された記者会見で、他の選手が「目標は金」、「メダ
12月4日に閉幕したワールドカップバレーボール2011。全日本男子は2勝9敗の全12チーム中10位、'99年と並ぶ過去最低の順位で大会を終えた。2012年6月に開催される世界最終予選でロンドン五輪の出場権をねらうが、このままでは極めて厳しい戦いが待っているだろう。 しかし、今大会の2勝9敗という成績が本当に全日本男子の実力なのだろうか。全日本男子は'11年8月、約3週間をかけて南米で合宿と練習試合を行なった。その直後、対戦したブラジルとアルゼンチンの戦いぶりに触発された植田辰哉監督は突然、「攻撃をより高速化すること」を打ち出す。セッターの手をボールが離れてから、アタッカーが打つまでの時間を、世界でも例のない0.7~0.8秒に設定し、コンビネーションの練習に多くの時間を費やした。 こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。 NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り
ロンドン五輪のバレーボール女子3位決定戦が11日(現地時間)に行われ、日本が韓国を3−0(25−22、26−24、25−21)で破り、ロサンゼルス五輪以来28年ぶりの銅メダルを獲得した。 この試合について、元日本代表の大山加奈さんに、勝負のポイント、見えた課題などについてお話をうかがった。 ■ 迫田選手の活躍で普段通りの展開に持ち込んだことが勝因 28年ぶりのメダル獲得、本当におめでとう! プレッシャーのかかるなかで、メダルを勝ち取ったことを、まずは素直に喜び、称えたいと思います。そして1人のOGとしては、「ありがとう」という思いでいっぱいです。 最終予選では敗れましたが、近年の対戦成績を見ても韓国は日本にとって決して戦いにくい相手ではありません。ただ、今大会は日本が入ったAグループと比べて、米国、ブラジル、中国、トルコ、セルビアという強豪国ぞろいの予選グループリーグを勝ち抜き、準々決
<ロンドン五輪・バレーボール:日本3-0韓国>◇11日◇女子3位決定戦 日本を支えてきた司令塔が引退する。28年ぶりのメダルを手にした日本のセッター竹下佳江(34=JT)が、ロンドン五輪限りで現役から退いて結婚を予定していることが分かった。相手はプロ野球広島の江草仁貴投手(31)で、早ければ今秋にも結婚する。00年シドニー五輪では予選落ちして1度は引退。その後3大会連続の五輪出場を果たし「メダル」の夢をつかんだ日本の宝が、次なる人生の夢へ進んでいく。 世界に誇る日本の司令塔が、コートから去る。竹下がバレーボール人生の集大成で悲願の「メダル」をつかんだ。巧みなトスワークで21世紀の日本代表を支え続け、3度目の五輪でようやくたどり着いた表彰台。勝利が決まった瞬間、同じ159センチの佐野と固く抱擁した。歓喜の涙を流した竹下は「心の整理はしています」と明かした。 次なる「夢」は決まっている。既に一
ロンドンオリンピックのバレーボール女子3位決定戦が行われ、日本が韓国を3−0とストレートで下し、1984年ロサンゼルス大会以来、28年ぶりの銅メダルを獲得しました。 以下は試合後の選手のコメントです。 ■木村沙織選手 本当に……本当によかったなと思います。しっかり最後まで試合ができたのがよかったですし、今まで積み重ねてきたものが結果につながってよかったなと思います。絶対今日の一戦は負けたくなかったですし、メダルがあるのとないのとでは全然違うので、絶対に(メダルを)持って帰りたい気持ちでいっぱいでした。全員が強い気持ちで戦えたと思います。(終わった瞬間は)ホッとしたというのと、今までオリンピックでのメダルを目標にずっとやってきたので、それが結果につながって本当によかったなと思います。 ■荒木絵里香選手 このチーム、このメンバーで戦える最後のゲームということで、自分を信じて、みんなを信じて戦い
女子バレーボール日本代表アナリスト ロンドン五輪で28年ぶりのメダル獲得に期待がかかる女子バレーボールの日本代表。そのチームに、コートエンドから相手国の攻撃パターンの傾向や対策を分析し、選手を支える裏方がいる。日本バレー界初の専属アナリストだ。コートの外でチームとともに戦う情報戦略のプロに聞いた。(文・田中充) ――バレーボールのアナリストとは 渡辺 一番の仕事は、日本や対戦相手の選手たちのあらゆる情報を集めて分析して伝えることです。試合後に情報をまとめるだけでなく、試合中もすぐに作戦に反映できるように、ベンチから指示する監督にパソコンで情報を送ります。読者のみなさんも、真鍋政義監督が試合中に手に持っているiPad(アイパッド)に目をやりながら、セッターの竹下佳江選手らに指示を出しているのをテレビでごらんになったことがあると思います。サーブで狙った選手をしっかり崩せているか、といった情報を
7月中旬のある朝8時。大阪府堺市の駐車場で、バレーボール全日本男子の中垣内祐一コーチ(44)が、人待ち顔で立っていた。彼のもとへやってきたのは、神田うのに似た若い美人。親しげに言葉を交わすと、彼女は中垣内の運転する車に乗り込んだ。 中河内は’90年代、全日本のスーパーエースとして活躍。昨年からは全日本コーチに就任した「ミスター男子バレー」といえる存在だ。私生活では’93年、26歳のときに2歳年下の夫人と結婚。2人の娘がいる。だが、この日の女性は、夫人ではなかった。 2人が乗った車は途中で堺ブレイザーズの酒井新悟監督(42)を拾い、奈良県内のゴルフ場へ。プレー中、女性はキャッキャッと中垣内に駆け寄るなど、終始楽しげな様子を見せていた。6時間後にラウンドを終え、3人を乗せた車が堺市内に帰ってきたのは午後6時ごろ。女性が運転する車に乗り換え、中垣内の自宅からほど近い焼き鳥店へと向かった。
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