本連載の第191回ではqsynthを例に、サウンドフォントを用いるサンプル音源シンセサイザーについてお伝えしました。今回は、GigaSamplerフォーマットをライブラリーとして用いるサンプル音源シンセサイザーについてお伝えします。 GigaSamplerとは サウンドフォントは便利な仕組みですが、使用時にすべてのサンプルをメモリーにロードする必要があります。メモリー使用量を考慮すると、あまりサイズの大きなサンプルを扱うことができませんでした。そこで登場したのがGigaSamplerです。 GigaSamplerは、NemeSys Music Technology社が1999年に開発しました[1]。必要なデータをその都度ハードディスクに読みに行く仕組み(ディスクストリーミング)を実装し、サウンドフォントが想定していないギガバイトを超える大容量のサンプルデータを扱うことができます。 Lin