2009年の保険業界はM&A(企業の合併・買収)による大再編に突入し、勢力図が大きく塗り替わることは確実だ。28日には損害保険2位の三井住友海上グループホールディングス(HD)、4位のあいおい損害保険、6位のニッセイ同和損害保険の3社による経営統合交渉が明らかになり、09年後半にも保険料収入で業界最大手が誕生する公算が大きい。生命保険業界でも経営再建中の米保険大手AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)の日本事業3社と、10月に経営破綻(はたん)した大和(やまと)生命保険の売却劇が同時に進行する。損保首位の東京海上HD、生保トップの日本生命保険の動向も交え、財閥や系列などを超えた新たな競争の構図が描かれる可能性もある。 ≪苦境打開で思惑一致≫ 「上が出てくると、うちも緊張感が出てむしろファイトがわく。相手には頑張ってほしい」 東京海上HDの隅修三社長は29日、フジサン